怪談トリオ 中村亘利 少年愛小説


石丸は早口にまくしたててカバンを手わたし、唖(あ)然(ぜん)としている坂下の脇(わき)に手を入れてヒョイと立たせると、そのまま反転して玄関まで歩かせる。「ここでチョコレートとかは、作らないですよね?」。(キスは目を瞑ってやるもんだよな。喪失を記憶しているということは、痛みでしかない。「……一慧、動いたら綿が出る」。脩司は上半身を起こし、布村を見下ろした。

プロディジーでは、バカに人権はないのだ。大当たり。俯せにされてしまっては、それをはねのける力まで巴にはない。俺はおしめなんてしてないし、離乳食を食べるわけでもない。「ごめんなさい。もう、嘘はつきません。だから、だから、もう許して……」。「うん。でもベタベタしなければ、少しは俺のこと好きになってくれるかな」。

「おはようミユキさん。どこの誰に電話をするの?」。それを見透かしたルシエルは、わざと理央を煽る。いざ目の前で、最愛の弟が響とキスをしているのを見てしまうと、浮かれたホモ思考は何もかもすっかりデリート。そのとき、最悪のタイミングで、広司の携帯電話の着信音が鳴った。怒りでもない。バスローブのポケットから、アランは村上の煙草を取りだした。高城はドレスが苦しくて苦しくて、もう一刻も早く脱ぎたいのをガマンして歩く。

至近からじっと俺を見つめてくる黒耀石の瞳に魅入られて、俺は、白桜の、浮かび上がるように白い頬に指を這わせた。「そんなに怖がることはないさ。気持ち悦く勉強しているだけなんだから」。

おそるおそる、秋良は目を閉じた。「――それじゃ、行ってくる」。片手で一郎の後頭部を押さえ込み、啄むようなキスを何度も繰り返す。直紀はムッとした表情のまま、玄関先に置き去りになっていた紙袋をリビングまで持ってくると、その場で服を着替える。

「お前、家庭教師のバイトができるな。凄くわかりやすかった」。


ボーイズラブ小説作品紹介


僕、高校一年生の風間真は不幸のどん底にいた。何故かと言えば、ママの再婚相手がとにかく気に入らないからだ。男の僕から見てもイイ男、その名も明生!だが、何故か明生は僕をかまいたがって……。※イラストは含まれていません。

タイトル:悪いのは僕です!
著 者 名:剛しいら
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス

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