kittyGYM 東山紀之 BLコミック


「やめろっ!沖田、頼むからやめてくれっ!おまえはそんなことしなくていいんだ!」。唇を放されると、呼吸さえする前に恥ずかしい声がこぼれた。そんな男じゃないと思いたい。このままでは、我慢できるものもできなくなってしまうとばかりに、芳樹は惜しいけれど不承不承逃げようとした。

「俺は、それは違うと思うよ、直さん。『今、ここに持っていない』という状況は同じだとしても、『だけど、かつては持っていた』ことと、『もともと持っていなかった』ことではまるきり意味が違うだろ?どっちがよりマシなのかは、直さんが一番よく分かってるはずじゃないのか?」。人間の体内から出たばかりの精液は、たとえ飲み込んでもなんの害もないと知っていても、やはり躊躇してしまう。そして『CLOSE』の札を下げる。その視線は食い入るように、巴の全身を舐め回している。結局その日、高城は母親の助言でずっと伏し目がちではいたが、常磐が花嫁の正体に気づいているのかどうかはわからなかった。しばらく、そのまま呆然《ぼうぜん》としていると、感情を理性で抑えたような声が落ちてきた。この塾のカリキュラムだと言われるままにエグイことができる彼らは、ある意味、とてもスゴイ奴らなのかもしれない。

泣き叫び、苦痛に何度も失神して――。「てめえ……っ」。魅力的という言葉を聞き流し、由利は口を開いた。「だから、そういう問題じゃないって言ってるだろ」。

直紀はムッとした表情のまま、玄関先に置き去りになっていた紙袋をリビングまで持ってくると、その場で服を着替える。同僚に惚れたらいけない。

「……ん…っ――」。「しゃぶれよ」。もてねぇなと嘆きつつ、まぁ、俺には真城がいるからいいやと笑って済ませたが、真城の心境は複雑だ。だがそれでも、理屈を脇へよけた部分で、与兵衛の容貌に引かれるところがあるのは事実だった。「ありがとう……君の笑顔を見たら、ホットチョコレートを飲んだみたいに暖まった。それじゃ、おやすみ」。だったらジャスミンはアランの身内となるが、そこで村上ははっとして口をつぐんだ。

「母さん、泣くだろうな。出来損ないの弟が男好きでも、諦めることは出来るだろうけど、自慢の兄までそうだと知ったら……」。


ボーイズラブ小説作品紹介


大学を卒業し大手企業への就職を控え、希望に燃える友章は、ある日突然、両親を火事で失ってしまう。ふたりの死には事件の影が……。まるで容疑者のように警察に取り調べられ、マスコミに追われる友章。真犯人を求め、ひそかに孤独な戦いを決意する彼の前に、ジャーナリストを名乗る片岡が現れる。さらに片岡の情報屋、悠人は、友章に異常ともいえる執着をみせ――。愛憎が交錯するクライム・サスペンス!!

タイトル:凍てつく焔
著 者 名:鹿能リコ
レーベル:フィリア文庫
発 行 元:学習研究社

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